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  • » 2024.06
Rika 3歳の驚き- 幼児は見た!



この世にヘビが本当にいるのだと知ったのは3歳の頃だった。
その頃まだ健在だった祖母と共に、私は畑仕事を見に行っていた。

農具をしまう納屋の横に、肥料となる生ゴミを捨てる山があった。
そこを二人で眺めていた時、祖母の動きが一瞬止まった。

何があるのか、よく見ればそこにはデカイヘビ。
驚く私と祖母。

当時既にこの世を去った祖父が助けてくれる訳が無く
いや、助けたくても助けられんって。
助けたらそれはそれで面白いけどさ・・・。

便りのつなである父も仕事でいない。
祖母は慌てて向かいの家に住むおじいさんをつれてきた。
これがまたパワフルなんだ。

それについてきた私の幼馴染と彼の妹。

祖母とお爺さんが2~3話をしている間、私たちお子様3人は仲良く水溜りで遊んでいた。

と、突如お爺さんが納屋に入った。
出てきたおじいさんの手にはトマホーク!!

殺すの?
ブッ刺しちゃうの!?

え・・・もしかして焼いて食べる?


驚くちびっ子達に構うことなく、ヘビに向かう勇者おじいさん。
うごめく蛇の傍らにより、彼は躊躇うことなくトマホークを振り上げた。

ザク!


先端が地に突き刺さる鈍い音が響いた。
しかし、蛇は傷一つ負わず、曝される恐怖から必死に逃げようと地を這う。
その瞬間・・・


グルグルグルグルグル!!!!!!!


お爺さんがトマホークを回している。
絡められていく蛇。
それはまるでスパゲッティーを思わせる。
随分太いスパゲッティーだ。
しかも長い。
ってか1本だけかい!?


そんな事を考えていると、お爺さんが突如蛇の絡まったトマホークを振り上げた。

とどめをさすのか!?
殺してしまうのかその蛇を!?
いくら私有地に無断で侵入したとはいえ
いくら幼い子供たちが危険に曝される可能性があるといえ
こんな物心付かないちびっ子の前で殺生をするなど・・・


固まる私たち。
おじいさんを見守る祖母。

次の瞬間・・・・・


ブゥン!!!!!!!!


打ったーーーーーーー!!!!!!!
ホームラン!!!!!


その姿まるでゴジラ松井。
トマホークを軽く持ち替えたおじいさんは、バッターがバットを振り上げるかのごとくそれを思いっきり振り回した。

投げ出された蛇。
中に舞う蛇。
驚いた蛇。


彼にはその時、今まで生きていた人生が走馬灯のように流れたに違いない。


遥か彼方へ投げ飛ばされた蛇は、鳴き声一つ上げずに(蛇はなかねぇ)我が家の水田へと落ちていった。

安堵の声で礼を言う祖母
爽やかな顔で去っていくおじいさん。
唖然とするちびっ子3人。


その後、蛇がどうなったのか
知る者は誰も居ない。

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【2007/02/28 15:49 】 | おもひでポリョポリョ
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